第4回 音で沼津を照らしたいコンサート

通称「おとぬま」。「ラブライブ!サンシャイン!!」ファン有志の方々で結成され、楽曲をインストアレンジし、沼津で演奏を行うグループ、でいいのかな? とにかく、そのおとぬまが沼津市民センター大ホールという、キャパ約1,500の会場を使ってコンサートをされるということで、それを聴きに沼津まで行ってきました。
過去の演奏はTwitterなどで動画として見ていただけで、直接聴くのは初めて。アレンジの技術や演奏そのものに対する懸念のようなものは全くありませんでしたが、いい意味でそれどころじゃなかった。

まず、土台となる音響と照明が無茶苦茶安定しているんです。今回、楽器としてはギター、ベース、ドラム、キーボードというバンド編成にサックス、フルート、アコギ、ピアノ、ストリングスetc..と様々な楽器が加わっていて、それらをバランスよく聴かせるのって、すごく難しいと思うんですよね。それが逆に驚くほど何の違和感もなく耳に入ってくる。そして照明も楽曲に合わせてすごく工夫されていて、このホールで最大限できることをやってやろうという、気概みたいなものが伝わってきました。

演奏の背景に流れる映像もすごかった! 1曲目、「僕らのは知ってきた道は…」で、劇場版の背景を完全実写映像化して見せられた時点で、驚きと感動で涙が溢れてしまいました。それだけにとどまらず、イタリアや函館の映像まできちんと再現され、公式の絵を一切使わずに作品そのものに対するリスペクトをここまで表現しようとされたことに対しては、感嘆するしかありません。
幕間も楽しくて、本気で遊んでいるからこそのクオリティを堪能しました。

そしてもちろん、アレンジと演奏です。門外漢の私が言っても何の説得力もないですが、こんなすごいことができる人たちがどうやって集まったんだ? と思うほどスキルが高く、しかもみんなすごく楽しそうに演奏されているから、その「楽しい!」がこちらにバシバシ届く。なので私も周りも一緒にその空間を作りたいから、ブレードを振り、クラップする。自己満足とは明らかに違うものが、そこにはあったと思います。
それからセトリがまたすごい! 5thと同様に劇場版を軸にしてはいましたが、特に終盤の構成は、私の5thへの違和感を払拭してくれる素晴らしさでした(←個人の感想です。念のため)。

その他、入場の案内、会場アナウンス等を含め、どこもかしこも作品への愛情とこのコンサートに対する熱意に溢れていて、とにかく携わった皆様には感謝しかないです。

音楽だけにとどまらないコンサートのエンターテインメント・ショー要素がこれでもかというくらい盛り込まれていて、「ファンの人が頑張って演奏しているから、大目に見てあげようか」といった上から目線なんて1ミリも必要なく、ただただ圧倒され、何度も涙し、楽しく盛り上がることができました。
本当に、ありがとうございました。