ラブライブ！サンシャイン！！The School Idol Movie Over the Rainbowを観た
ブログって、「書かなきゃいけない」と思っちゃうとしんどくなるので、「書きたいと思ったら書く」のスタンスでいこうと思っています。そういう意味で「ラブライブ！サンシャイン！！The School Idol Movie Over the Rainbow」は、他の方の感想を読んだりYouTubeの感想動画を見ているうちに自分の言葉が見つからなくなり、感想を書いていませんでした。
しかし先週の金曜日に（ようやく）「ボヘミアン・ラプソディ」を観て、今日、横浜ブルク13での舞台挨拶付き上映に参加したことで、書きたいことが出てきました。
映画の感想やレビューを書くサイトを見ると、「Over the Rainbow」の評価は二分しているようで、映画作品としてのストーリーの流れや、キャラクター個々の役回りを重視している方は不満、各シーンごとの演出や作画、中心となるキャラクターの成長に着目している方は概ね高評価、という感じになっていると見受けられました。
私にとっての１回目は、まさにこの２つがぐるぐると渦巻いているような状態で、感動したシーンが沢山あって、何度も涙を流したのに、観終わった後にすっきりした気持ちになれず、モヤモヤが強く残ってしまっていました。
その一番の理由は作品の時間配分だと思います。最後の沼津のライブがエンドロールに変わった瞬間、「え？これで終わり？」と思ったんですよね。作品世界から唐突に追い出されてしまった感が強烈で、エンドロール後の理亞ちゃんや、分校でなくなったことを示すシーンも「時間が足りずに最後に付け足しちゃいました」と見えてしまう。
エンターテインメントムービーを謳うからには、観客の感情の流れをもう少しうまく計算して、映画としてのクライマックスからエンディングへの流れを作ってほしかったです。
それとやはり、エピソード間のつながりが弱いと思いました。Aqoursはイタリアで成長してしまったから、そこで得たものをSaint Snowに伝えるという流れと、それを沼津のライブで見せるという流れが２分岐してしまっていて、ラブライブ！決勝延長戦から最後のライブへのつながりが希薄に見えてしまうのです。
ただ、それが分かった状態で２回目を観ると、印象が随分変わりました。つまり自分の中であらかじめ、ラブライブ！決勝延長戦による理亞ちゃんの成長が物語のクライマックスで、その後は全部、ちょっと長いエンディングだと位置づけたのです。
Aqoursはイタリアでの経験で、6人で進んでいける確信を得たのだから、その結果がどうなるのか、の部分に物語としての驚きや意外性は求めず、収束に向けた流れとして見ればいい。
そうすると、ルビィちゃんの「ラブライブは遊びじゃない！」からの2組のライブがピークで、浦の星の校門を閉め、走っていくシーンや「７，８，９！」の掛け声がエンディングとしての盛り上がりになるから、映画作品として観終わった後、いい感じに余韻にひたることができました。
でもって、何で最初に「ボヘミアン・ラプソディ」を観たとわざわざ書いたかというと、私にとってはこの２作品、同じジャンルなんですよね。で、前述のとおり、「Over the Rainbow」の評価は2分しているけど、「ボヘミアン・ラプソディ」は大人気で、評価も高い。だから「ボヘミアン・ラプソディ」はきっと、映画作品としての構成も素晴らしいんだろうな、と期待して観た訳です。でも意外とそうじゃなかった。フレディ・マーキュリーが名声を得る中で見失ったものと残ったものを描くというベースはあれど、特に前半の各エピソードは散発的で、ライヴ・エイドに至る流れも物語性がそれほどある訳じゃない。伝記的要素があるから、ある程度は仕方ないのは分かるんですけどね。また、ライヴ・エイドがすごかったのは伝わったし、再現も素晴らしかったんだけど、それを見て、「Aqoursの東京ドームも負けてなかったよな」とか思っちゃったんですよね。クイーンとAqoursを比べるなんてアホかと言われそうですが(笑)、あのときの「Awaken the power」は「We Will Rock You」に負けてなかったと言いたい。
そんな訳で、レビューサイトの評価から予想していた「ボヘミアン・ラプソディ」は素晴らしかった！ それに比べて「Over the Rainbow」は……という結論に至らなかったのが自分の中で面白かったので、この記事を書きたくなったのでした。
ちなみに、現時点で楽曲としては「僕らの走ってきた道は…」が圧倒的に好きですね。ミュージカル大好きな私にはツボ曲で、まずここで泣いてしまいます。あと、最初の沼津での6人の私服がめちゃ可愛い。
ムビチケはあと1枚あるので、今度はもう少し間を開けて、また観たいと思います。
